不動明王

不動明王


ノウマク・サンマンダバ・ザラダンセン
ダンマカロシャダ・ソワタヤ
ウンタラタ・カンマン




明王には五大明王というのがあります
中央及び東西南北に配され人々を守っています
中央がお馴染みの 不動明王(ふどうみょうおう)です

梵名はアシャラナータで不動尊・無動尊・聖無動尊という意味
『不動』とは菩提心が堅固で、智慧が動揺しないという意味です
すでに成仏しており蓮華座に座る資格があるが 自ら身を落として衆生救済をしています

お不動様は大日如来の教令輪身で 真言行者を守護し よく念じたなら一切の障碍を除き
お不動様の姿を見たものは菩提心を起こし 名前を聞いたものは悪を断ち善を修し
説法を聞いたものは大いなる智慧を得て 心を知るものはすぐに成仏するということです

また 大日如来のいう事を聞かない頑固で救いようのない者には 怒りの相を現した不動明王が
羂索で縛り 正しい道に導いているのです

ヒンドゥー教のシヴァ神の異名であるという説と シヴァ神が仏教に入り大自在天になるが
仏陀の命により大自在天を屈伏させたのが 不動明王という説があるそうです

護摩祈祷は 行者の心身を清浄にし 行者の仏様への信心は仏様の衆生救済という力に働きかけ
仏から注がれた力が人々の願い事を叶えます 仏・行者・衆生が一体となって初めて
願い事が叶うのです


【特 徴】

髪の毛は右側に垂れている灰色の部分を辮髪(べんぱつ)と言い
ひたすら衆生救済に没頭することを示したもの
頭頂の蓮華は忿怒相に対して 内に秘めた慈悲を現している
額の皺は六道を輪廻している衆生を思いやっている
片目を閉じている場合は 修行時の不動明王
両目を開けている場合は 修行が完成をした不動明王


【持ち物】

羂索(けんさく)
あらゆる衆生を引き寄せ 正しい道に導く

利剣(りけん)
煩悩などのあらゆる障碍を断つ

【ご利益】

不動明王は十三仏の初七日導師 世の中を明るくし 私達が正しい道を歩み
平安な暮らしが出来るようにと願い 災いから救う為に いろいろな仏さまや神さまがおられます
そのたくさんの仏さまや神さまの代表が大日如来です
そしていつも身近で迷いを絶ち 苦難から救い 楽しみを与えて下さるために
大日如来が姿を変えて現われたのがお不動さまです お不動さまは老若男女 宗派を問わず
信ずる人の心の内に住み その人を護り ご利益を下さいます
信ずる心のない人には お不動さまを感じることはできないでしょう
それはちょうど電波が届いていても 受信機がなければそれを知ることが出来ないのと同じです

お不動さまを動物で現すと竜 物ならば両刃の剣 色ならば金または青黒となります
お不動さまが右手に持っている剣を利剣といいます 正しい仏教の智慧で迷いや邪悪な心を
断ち切りることを現しています 左手の綱は羂索(けんさく)といいます
悪い心をしばり善心をおこさせることを現します 背中の炎は迦楼羅焔(カルラえん)といいます
カルラは毒をもつ動物を食べるという伝説上の鳥の名前です この鳥の姿をした炎ということで
毒になるものを焼きつくすことを現します
足下の岩は磐石(ばんじゃく)といって 堅くて大きな岩を指します
迷いのない安定した心を現します お経では「金剛石に座し」と書かれていますから
巨大なダイヤモンドに座っていることになります

光背は上記の画のように火焔のものが多いですが このように火炎の中にお不動様が
いらっしゃるのは 自らが火焔となり煩悩を焼き尽くす凄まじい姿を現しているということです
台座は シチシチ座又は岩座といい お不動様の意思が固いことを現わしています
お不動動様も三尊像で現される場合があります
向かって右が矜羯羅童子 左が制托迦童子です
矜羯羅童子(こんがらどうじ)は体の色は白でオカッパ頭 穏やかな顔をしている
制托迦童子(せいたかどうじ)は体の色は赤で髷を結んでいて 怒ったような顔をしている


そして 眷属と呼ばれる八大童子・三十六童子がいます

八大童子

お不動様のご利益を身近に受けたいという心が八大童子となったようです

慧光童子 えこうどうじ

左手に金剛杵 右手に月輪を載せた蓮華を持っている
菩提心の徳を現す 智慧の光で一切に施与することを本願としている

慧喜童子 えきどうじ

左手に摩尼宝珠 右手に三鈷杵を持っている
福徳の徳を現す 福徳と智慧の二つをもって喜びとする

阿耨達多童子 あのくたつたどうじ

頭に金翅鳥王を載せ 左手に紅蓮華 右手に独鈷杵を持ち
青い龍の背に乗る 智慧の門 蓮華の池から生じて清浄無垢である事を現す

指徳童子 しとくどうじ

甲冑を着て 左手に羯磨金剛を持ち 右手に三叉鋒(さんやほう)
と持っている 精進の徳を現す お不動様が精進せられる徳を現す

烏倶婆我童子 うくばがどうじ

五鈷の冠を載せ 左手は三鈷杵を持ち 右手は金剛拳を作り腰に当てている
過去・現在・未来を超えた菩提心の行

清浄童子 しょうじょうどうじ

剃髪をし 袈裟を着け 左手にお経の箱を持ち
右手に五鈷杵を持っている 法を守護する

矜羯羅童子 こんがらどうじ

体の色は白でオカッパ頭 穏やかな顔をしている
お不動様に従い 命ぜられた事を何でもする お不動様の慈悲の心の
働きをする 智慧の徳を司る

制托迦童子 せいたかどうじ

体の色は赤で髷を結んでいて 金剛棒を持って 怒ったような顔をしている
お不動様に従い 命ぜられた事は何でする お不動様の方便の心の働きをする 福徳の徳を司る


三十六童子

( )は多分そうであろうと言う意味で掲載しました

☆眷属とは随順する者をいう。お不動様の働きや功徳を表わしたもの

矜羯羅童子 こんがらどうじ

お不動様に従い 命ぜられた事を何でもする お不動様の慈悲の心の働きをする 智慧の徳を司る

制托迦童子 せいたかどうじ

お不動様に従い 命ぜられた事は何でする お不動様の方便の心の働きをする 福徳の徳を司る 

不動恵童子  ふどうえどうじ

真実をありのままに見ることの出来る 揺るぎない智慧の働き

光網勝童子 こうもうしょうどうじ

勝れた智慧の光を照らす

無垢光童子 むくこうどうじ

穢れのない清浄な光明を照らす

計子爾童子 けいしにどうじ

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智慧幢童子 ちえどうどうじ

智慧の働き 

質多羅童子 しつたらどうじ

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召請光童子 ちょうしょうこうどうじ

衆生を招き寄せる光明を照らす

不思議童子 ふしぎどうじ

一切の邪念をなくした心 

羅多羅童子 らたらどうじ

(多くの衆生を救済する)

波羅波羅童子 はらはらどうじ

(波羅蜜のことと思います) 

伊醯羅童子 いけらどうじ

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師子光童子 ししこうどうじ

仏・菩薩は一切、恐れるものがない

師子慧童子 ししえどうじ

仏・菩薩は一切、恐れるものがないという智慧 

阿婆羅底童子 あばらちどうじ

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持堅婆童子 じけんばどうじ

しっかりと学び それを保つ 

利車毘童子 りしゃびどうじ

人のために尽くす 

法挟護童子 ほうきょうごどうじ

法の側にいて法を護る 

因陀羅童子 いんだらどうじ

因陀羅は帝釈天のこと 

大光明童子 だいこうみょうどうじ

大乗の智慧 

小光明童子 しょうこうみょうどうじ

小乗の智慧 

佛守護童子 ぶっしゅごどうじ

仏を守護する 

法守護童子 ほうしゅごどうじ

法を守護する 

僧守護童子 そうしゅごどうじ

僧侶を守護する 

金剛護童子 こんごうごどうじ

揺らぐことのない堅い意思を護る 

虚空護童子 こくうごどうじ

他のものに礙げられないように護る

虚空蔵童子 こくうぞうどうじ

無限の慈悲を現す 

宝蔵護童子 ほうぞうごどうじ

教えの蔵を護る 

吉祥妙童子 きっしょうみょうどうじ

最高なる心の安らぎ 

戒光慧童子 かいこうえどうじ

戒を守る智慧 

妙空蔵童子 みょうくぞうどうじ

最高の空を貯蔵している 

普香王童子 ふこうおうどうじ

普く香(教え)を広く行き渡らせる 

善爾師童子 ぜんにしどうじ

正しいものを求める 

波利迦童子 はりかどうじ

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烏婆計童子 うばけいどうじ


聖なるお不動様の眷属三十六童子 それぞれの童子が受ける その童子の本願の悲願ゆえ
あらゆる悪鬼が修行者を乱そうとした時 この童子のお名前を唱えれば皆 ことごとく退散し
去って行ってしまう もし 苦厄の難・おまじないの呪いで病気になった者は
まさに童子のお名前を呼びなさい 一瞬にして吉祥を得るでしょう 敬い礼拝する者には
左右を離れず影のようにして随い ことごとく守り 長寿の利益を得られるでしょう